昨日のセミナーでは、文章の裏に隠された意図を読み解く内容。
筆者がその表現をなぜ使ったのか。筆者の生い立ちや政治信条、これまでの発言なども考慮して考えて議論しました。
短い1文の裏に筆者のいろんな思いと考えが何重にも計算されている。そこを理解できるか表せるかがテーマでした。
今、日本では日本人ファーストという外国人排斥の動きが出ていますが、今回取り上げた批評記事は米での人種差別を批判する記事だったので、翻訳以外の人権や人種差別の歴史にも話が盛り上がりました。
また、生徒さんからとてもよい意見が出て嬉しく思いました。取り上げたのは、人種差別に反対という記事だったのですが、最後のご感想で「翻訳にしろ執筆にしろ、自分に差別的な感情があると正しく訳せませんね」と。おっしゃる通り。自分のなかに差別的な感情があると、それがどうしても文面に出てしまいますし、正しく読解できない懸念があります。日頃からいろんな書籍を読み、自分の分析力が偏っていないかチェックするとよいと思います。
